急峻な四国山地を越える土讃本線には、二箇所にスイッチバックがあります。その一つがこの坪尻で、香川県と徳島県の県境「猪ノ鼻峠」にあります。この駅の建設には困難を極めたそうで、川筋をトンネルで付け替え、そこを埋め立てて線路を敷設したとか。当然周辺に人家はなく、一日の乗降客数は10人に満たないそうです。 この坪尻駅を国道32号から俯瞰したカットも既に掲載済みですが、今回は駅周辺の様子をご紹介しましょう。 |
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重々しいエンジン音を響かせて、DF50 61が牽く上り貨物列車が通過します。 甲高いホイッスルが、何度も山間にこだましていました。 1983-5 |
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キユ25 4をしんがりに勾配を上ってゆく上り普通列車。キユ前位にはキニ17が連結されているのですが、車体断面が小さいためほとんど見えません(笑)。 上写真を撮った辺りから振り返ると、本線とホームにはこんなに高低差がついています。 1982-3 |
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キハ55の普通列車を待避させて、キハ58+28の急行「土佐」が通過してゆきます。 タブレット交換を行っていた当時の短いプラットホームが本線側に残っています。 1984-5 |
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引き上げ線からホームに進入するキハ40他の下り普通列車。 踏切には「自動車進入禁止」の道路標識が立っていますが、この道、人がやっと歩けるような急峻な山道なんですけどねぇ。 1982-3 |
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こんな駅でも、それなりに立派な駅舎が建っています。 しかし駅の階段を下りると、正面にはへろへろの線路と車止めが…。保線用車両の留置線だったのでしょうか、今では撤去されてありません。 1982-3 |