翠波鉄道管理局 テーマ特集:四カマ1979

 キハ58系の上り急行に乗って予讃本線の香西(こうざい)駅を通過すると、いつも進行方向右側に神経を集中したものでした。やがて上下線がすーっと分かれて郷東川を轟音と共に渡ると、右手にカラフルな気動車が一面に並ぶ車両基地が見えてきます。これが四カマこと「高松運転所」です。JRになった現在でもそうですが、当時高松運転所は国鉄四国総局最大のディーゼル機関車・気動車の基地で、特に特急型気動車キハ181系や大出力急行用のキハ65などは、四カマだけに配置されていました。

1979年の夏、その四カマを見学しました。高校生だった私が運転所に電話で見学を申し込むと、ていねいに高松駅からのバス路線等を教えてくれました(「通」になると、高松駅から入庫列車に便乗させてもらったそうですが)。管理事務所で必要な書類に記入したあと、広い構内に散らばるDC、DLを夢中になって撮り続けたものです。

 炎天下だったため1時間ほどでへろへろになってしまったのと、ピーカントップライトのため、ろくな写真がありませんが、当時の記録としてここに恥を忍んで(笑)公開させていただきます。

架線もなく広々として、まるでアメリカのヤードのような印象の出庫線に、四国を代表する車両群が並んでいます。左からキハ20、キハ58系2編成、キユ25(後期型)、キユニ15、キハ20(首都圏色)、DF50、救援車+操重車といった顔ぶれです。

運転所の一番北側は気動車の留置線です。奥の築堤は予讃本線の上り線で、ここを走る列車からは運転所が一望できました。
 左の車列は手前からキユ25(後期型)、お尻を見せているキハ65、そしてキハ28-5000。右側の先頭はキニ17です。真夏なのでどの車両も貫通扉を開け放っています。

敷地北側(上り本線側)は気動車用の設備が設けられています。
研修庫にはキハ58とキハ65が見えます。
運転所の南側留置線はディーゼル機関車が留置されていて、給油・給砂の設備もあります。DE10初期型の0番台と出力強化型の1000番台が配置されていましたが、後年四国のDE10の特徴となった三分割型ラジエタカバーへの交換は、この時点ではまだ見られませんでした。
 奥の築堤は予讃本線の下り線です。
検修庫前で点検を受けるDE10。高松運転所は昭和30年代にこの場所に開設された比較的新しい施設であるため、建物等は近代的なつくりです。
洗車を受けるDF50トップナンバー。写真には写っていませんが、2エンド側の前面窓は、まだ1エンド側と同じ原形大型窓でした(一番上の写真がそうなんですが、小さくて分かりませんね・・・)。ほどなくして投石によるガラス破損により、量産車と同じ窓に改造されてしまいました。

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